異業種からの転職 「介護は夢が持てる仕事です」

1. 介護職の入門資格ー介護職員初任者研修

介護職員初任者研修『在宅・施設を問わず、介護職として働く上で基本となる知識・技術を習得する研修』(厚生労働省より)です。この資格を持つことで、介護職としてさまざまな働き方で活躍することができるようになります。
介護の仕事は大きく分けると、掃除や料理などの「生活支援」と、利用者さんの食事・入浴・排せつなどの日常生活を支援する「身体介護」の2つがあります。介護職員初任者研修を取得することで、この2種類の介護の現場で求められるスキルを身に付けることができます。
資格を取得するには、講義と演習で構成される約130時間の研修受講と、全課程修了後の修了試験に合格することが必要です。130時間の研修のうち通信課程で学習できる時間は40.5時間と決まっているため、通信講座とスクーリングを組み合わせて受講する必要があります。スクーリングは土日のみの講座や短期集中講座、夜間の講座など、働きながら取得できるものもありますので、自分に合うものを選択しましょう。ちなみにスクーリングの回数と取得期間は一般的に下記のように言われています。
- 週に1回のスクーリングで取得期間は約4ヶ月
- 週に2回のスクーリングで取得期間は約2ヶ月
- 週に3回のスクーリングで取得期間は約1ヶ月
受講費用の相場は5万円~10万円です。詳しくは各研修実施校にお問い合わせください。研修実施校により金額は様々ですので、比較・検討してください。また、「かいチャレ」では、説明会に参加されて就労が決まった方には、資格取得講座プレゼント特典が受けられます。詳しく知りたい方はぜひ事務局へお問い合わせください。
2. 【インタビュー】駒場苑 佐藤匠さん

今回訪れたのは1945年から東京駒場で福祉を通して地域を支えてこられた総合ケアセンター駒場苑。ここで半年前、全く畑違いのお仕事から転職された佐藤匠さんにお話を伺いました。
「ここなら楽しく働けるのでは」と見学で直感
かいチャレスタッフ:前職は全く異なる業種とのことですが。
佐藤さん(以下敬省略):はい。建設会社に10年近く勤めていました。そこでの仕事がどうも好きになれなくて。人間関係もギスギスしていました。そこで一旦仕切り直そうと退職したんです。半年くらいアルバイトなどをしながら次の仕事を考えていた時、介護の仕事をしている親戚が「とても評判のいいところがあるよ」と勧めてくれたのが駒場苑です。見学に来て、すぐに入職しました。
かいチャレスタッフ:即決ですか。それはすごいですね。どんなところに惹かれたのですか?
佐藤:雰囲気ですね。利用者さんも穏やかに過ごされていて、職員の方も仲良さそうだなと。利用者さんのことを考えて、皆が協力して働いているのを感じました。それで「ここなら自分も楽しく働けるかもしれない」と、もう直感ですね(笑)。見学したその日に「入りたい」と申し出ました。
大変さはスキルと経験で改善できるものばかり

かいチャレスタッフ:その直感は入ってみてどうでしたか?
佐藤:見学した時の印象とあまり変わらず、楽しく働けています。
スタッフ:直感通りですね。今、佐藤さんはどのようなお仕事をされているのですか?
佐藤:利用者さんのサポートが主な仕事です。排泄介助や入浴介助、食事の介護、その他日常生活全般のお手伝いです。
かいチャレスタッフ:働くのが楽しいとのことですが、大変だと思ったことはなかったですか。
佐藤:介護の仕事って、3Kと呼ばれたりしていますよね。「キツイ」「汚い」「危険」で3K。僕もそう思っていたんです。でも、実際に働いてみると、確かに便とか処理したりもしますが、お母さんが赤ちゃんのお世話をするのも同じですよね。赤ちゃんがおばあさん、おじいさんに変わっただけです。2週間もすれば慣れました。介助で腰が痛くなるというのも、痛くならないための技術を身につければダメ―ジはありません。大声をあげたり、暴れたりというのもほとんど無い。それは利用者さんが平穏でいられるように心を配っているという苑の環境によるところも大きいと思うのですが。
かいチャレスタッフ:「大変だな」とか「つらい」と感じるようなことはなかったと。
佐藤:大変という点では、利用者さんに合わせた臨機応変な介助が難しいというのはあります。これまでできていたことが、衰えや病気等でできなくなる。それに合わせてどこまで介助したらいいのかという見極めですね。今の自分では判断できないので、指示された通りにやるしかないんですが、経験とスキルを積むことで見極めるようになりたいです。
かいチャレスタッフ:逆に「楽しい」というのは、どんなところなのでしょう。
佐藤:それはいくつもあります。例えば利用者さんを自分の力で動かそうとすると上手くいかないんですが、「この人ならこれはできる」と信じて声掛けしながら誘導すると、一人でできたりするんですね。相手を信じて協力してやっていくことでお互いがスムーズになり、僕の腰も楽になる(笑)。自分の技術が向上していくにつれ、利用者さんから感謝の気持ちをダイレクトにいただけるのも嬉しいですね。
介護の仕事で持っていたネガティブなイメージは、どれも自分の技術の向上によって改善できるものだと感じています。「自分の力が活かせるかもしれない」「何かできそうな気がする」という意識を持ちながら仕事ができるなんて、転職前は思ってもいませんでした。
死が身近だからこそ生き方が大事。将来の夢を見つけました

かいチャレスタッフ:佐藤さんは初任者研修を取得されたのですよね。仕事の内容は変わりましたか?
佐藤:この10月に取得しました。駒場苑で働き始めてから初任者研修の学校に通うようになったんですが、学ぶ内容と現場でやっていることがつながるので納得することも多く、面白かったです。休みの日に学校へ通っていたので身体は休めませんが、普段の仕事がストレスないので、そんなに苦ではなかったですね。仕事もできることが変わりました。
かいチャレスタッフ:さらにやる気や意欲も出てきたと。
佐藤:初任者研修がというより、この仕事って気づきが多いんです。仕事内だけじゃなく。
かいチャレスタッフ:それはどんなことですか?
佐藤:やはり人の命にダイレクトに関わる仕事なので、生半可な気持ちでやると相手に失礼ですよね。利用者さんは自分の将来の姿でもあります。自分に置き換えることで死を意識するようになり、逆にどう生きていくのかを深く考えるようになりました。日々、何かを学んだり、覚えたり。それを将来にどうつなげていくのかなどです。
かいチャレスタッフ:介護の仕事を通して将来のことも具体的に考えるようになったと。
佐藤:はい。来年から作業療法士の学校に行こうと思っています。障害とか病気の人のリハビリに携わる仕事です。介護の仕事とつながりが深いように思い、ここで得たことがより活かせるのではと、進路を決めました。
かいチャレスタッフ:介護の仕事で将来の夢が見つかったのですね。
佐藤:そうなんです(笑)。介護の仕事って、給料が低いと言われています。誰でもできる仕事だから給料が安い。皆さん、そんなイメージじゃないでしょうか。僕もそうでした。でも、働いてみると介護は技術職であり、サービス業でもある専門性が求められる仕事です。向き・不向きはありますが、何かを極めたいという人や人と関わりたいという人にはオススメです。やりがいのある仕事だと思いますよ。
介護の仕事を考えている方へ 駒場苑 佐藤さんからメッセージ

施設のHPや求人サイトを見ると、すごいキラキラした文章や写真が載っていますよね。かえって信用できないと僕は思っていました(笑)。やはり現場を見ないとわかりません。気になった施設に見学させてもらって、なるべく実情を見ることをお勧めします。1時間でも短い時間でもいいのでキレイごとではない職場を見て、ここで働けるかをイメージみましょう。いろんなタイプの施設があります。構えずどんどん見学に行ってみてください。
3. 駒場苑 施設長 坂野 悠己さん

佐藤さんはとにかく真面目で覚えも早い。現場からもどんどん覚えているという声が入ってきました。未経験からの独り立ちは個人差が大きく、1年かかる人もいますが、佐藤さんの独り立ちは早かったですね。仕事に前向きで、勉強熱心だから当然ともいえますが。
佐藤さんのケースを含めて、やはり前向きで勉強熱心な方は習得が早いです。そういう方であれば、未経験の方でも体力のない女性やご年配の方でも問題ありません。年齢・性別を問わずです。
介護職を目指される方には、いろんな事業者さんを見てもらいたいですね。施設によって特色は異なります。それぞれのいいところを見ながら自分に合ったところを探してもらえればと願っています。
4. 今回ご紹介した事業所情報(総合ケアセンター駒場苑)

- 未経験者OK
- 資格取得制度あり
- 年齢不問
事業所名 | 総合ケアセンター駒場苑 |
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サービス種別 | 介護老人福祉施設 |
事業所所在地 | 〒153-8516 東京都目黒区大橋2-19-1 |
最寄り駅 | 井の頭線駒場東大前駅より徒歩7分 |
募集職種 | 介護職員 |
事業所PR | ● 看取りを行っており、「7つのゼロ(寝かせきり ゼロ、おむつゼロ、機械浴ゼロ、誤嚥性肺炎ゼロ、 脱水ゼロ、拘束ゼロ、下剤ゼロ)」をケア方針に 掲げ、出来る限りこの7項目を少なくしていく関わりをしていく事で、最期まで、気持ち良く、主体 的で、その人らしい生活を過ごして頂けるように、 日々いろんな実践、取り組みをして積極的に発信をしている事業所です。 ●介護や仕事に関する本をリクエストすれば、事業所が購入し、図書コーナーに設置されたり、自発的に参加された研修も簡単に報告書を書いてくれれば全額戻ってきたり、資格取得のための受験料も全額支給される等、お金をかけずにキャリアアップが出来ます。 |




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6月28日(土)せたがや 福祉のしごと 入門講座、相談・面接会
6月28日(土)せたがや 福祉のしごと 入門講座、相談・面接会 世田谷区が開催する【せたがや 福祉のしごと 入門講座、相談・面接会】のお知らせ 介護や福祉のお仕事に興味がある方、資格や経験がない方でもぜひ、お気軽にご参加くださいませ。 【せたがや 福祉のしごと 入門講座、相談・面接会】 ※参加無料! ・日程 令和7年6月28日(土) ・時間 午前の部 10:00~13:00 午後の部 13:30~16:30 《入門講座・座談会(動画上映)》 午前の部 10:00~11:00 午後の部 13:30~14:30 《相談・面接会》 午前の部 11:00~13:00 午後の部 14:30~16:30 《展示・体験》 11:00~16:30 ①福祉用具の展示・体験 ②KAiGO PRiDE@SETAGAYA写真展 ③情報発信コーナー(関連資料・ビデオ) ・会場 北沢タウンホール (東京都世田谷区北沢2-8-18 北沢総合支所2階 下北沢から徒歩5分) ■北沢タウンホール https://www.setagaya.co.jp/kuminkaikan/kitazawatownhall/ ■ご参加者向けチラシ https://www.tcsw.tvac.or.jp/jinzai/documents/0628.pdf ■HP https://www.setagaya-jinzai.jp/ 〈主催〉世田谷区福祉人材育成・研修センター ―問い合わせ先― 世田谷区福祉人材育成・研修センター 03-6379-4280
お知らせ -
介護業界で働く先輩にインタビュー「新しいことにチャレンジできる」
Contents(目次) 1. 介護支援専門員(ケアマネージャー)とは? 2. 【インタビュー】NPO法人グレースケア となりのでこちゃん 北口夏代さん 受け入れ事業所となりのでこちゃん 管理者/介護福祉士 山田涼子さん 事業者情報 1. 介護支援専門員とは? 介護職の中でも、介護支援専門員(ケアマネージャー)という職種は、よくお聞きするのではないでしょうか? 介護支援専門員とは、要介護者や要支援者の人の相談や心身の状況に応じるとともに、サービス(訪問介護、デイサービスなど)を受けられるようにケアプラン(介護サービス等の提供についての計画)の作成や市町村・サービス事業者・施設等との連絡調整を行う者とされています。また、要介護者や要支援者の人が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識・技術を有するものとして介護支援専門員証の交付を受けた者とされています。 厚生労働省ホームページより 具体的なケアマネージャーのお仕事の流れ ① 利用者のニーズの把握: 利用者や家族との面談を通じて、利用者の生活状況やニーズ、希望を把握します。 ② ケアプランの作成: 利用者のニーズに応じた介護サービスの計画を立案し、家族や関係者と協議して最終的なケアプランを作成します。ケアプランには、必要なサービスや介護の目標、期間、実施する担当者などが明記されます。 ③ サービス提供者との連携: ケアプランに基づいて、適切なサービス提供者(ホームヘルパーやデイサービス、訪問看護など)を選定し、彼らと連携してサービスを実施します。 ④ ケアプランの実施・評価・改善: ケアプランが実施されている間、ケアマネージャーは定期的に利用者の状況を確認し、サービスの質や適切性を評価します。必要に応じて、ケアプランを改善・見直し、サービス提供者と協力して利用者に最適なサポートを継続的に提供します。 ⑤ 情報提供・相談支援: 利用者や家族に対して、介護に関する情報提供や相談支援を行います。これには、利用可能なサービスや制度、介護の方法など、さまざまな情報が含まれます。 ⑥ 緊急対応 : 利用者の状況が急変した場合や緊急事態が発生した際には、ケアマネージャーが迅速に対応し、適切なサポートを提供します。 ⑦ ドキュメンテーション : ケアマネージャーは、利用者のケアプランやサービスの実施状況、評価結果などを記録し、必要に応じて関係者と共有します。これにより、利用者の状況の把握やサービスの改善が円滑に行われます。 ケアマネージャーの仕事は、利用者の生活をサポートするための多岐にわたる業務を行っています。そのため、コミュニケーション能力や問題解決能力、組織力などが求められる職種です。また、利用者のニーズや制度が変化することも多いため、常に最新の情報をキャッチアップし、柔軟な対応ができることも重要です。 2. 【インタビュー】NPO法人グレースケア となりのでこちゃん 北口夏代さん 今回は、NPO法人グレースケア となりのでこちゃんにお伺いし、かいチャレのインターンシップを通して入職した北口さんにインタビューを行いました。 介護職を目指したきっかけ かいチャレスタッフ : 本日は、よろしくお願いいたします。 北口さん(以下敬省略) : よろしくお願いいたします。 かいチャレスタッフ : 北口さんが、かいチャレに応募したきっかけを教えて下さい。 北口 : 姉がケアマネージャーをしていて、でもあまり介護の仕事について話したりしたことがなかったんですが、一昨年、父が介護が必要な状態になって、その時に介護の方々にとてもお世話になりました。それをきっかけに、介護の仕事は本当に素晴らしいと感じるようになりました。 かいチャレスタッフ : 介護職に対して良いイメージがもともとあったということでしょうか? 北口 : もともとのイメージはあまりポジティブではなかったのですが、実際にお世話になってみて、その仕事の大切さを感じました。介護の仕事は家族にとって本当にありがたいものです。介護の仕事をしている方々は、心から感謝できる存在でしたので、それが素晴らしい仕事だと思いました。 かいチャレスタッフ : その後、介護のお仕事を探していたということですね。 北口 : となりのでこちゃんとは違うんですけども、自宅から近いデイサービスが条件に合っていたので、応募したいと思っていました。しかし、未経験だと思うとなかなか勇気が出ず、TOKYOかいごチャレンジの事業を知って、何かサポートがあればチャレンジしやすいと思い、それを通じて参加しました。 かいチャレスタッフ : なるほど、確かに経験の無い業界に、いきなり応募するのは勇気が要りますよね。 子育てと仕事の両立 かいチャレスタッフ : 現在、お子さんがいらっしゃると思うのですが、仕事と子育ての両立という観点から現在どう感じてらっしゃいますでしょうか? 北口 : はい。子供が生まれる前は、違う仕事をしていたのですが、子供が生まれてからは全く仕事をしていませんでした。子供が小学校に入って少し時間ができるようになったこともあり、この仕事を始めるようになったのですが、現在は、働く日が週に1回で、しかも午前中しかいないので、その点では、とても融通してもらっていると感じています。子供の具合が悪いときなども全然大丈夫と言っていただけたので、とても安心して働ける場所だと思っています。 かいチャレスタッフ : 子育て中でも、自分に合った働き方ができる場所があるということですね。 北口 : 最初にインターンシップで訪れた事業所では、訪問介護の場合は、訪問予定を変更できないため急なお休みがあったりしてしまうと難しいという感じでした。特別養護老人ホームでは夜勤があるためできないといった感じで、子供がいることでできない仕事が介護業界にもたくさんあると教えていただんです。それに対して、となりのでこちゃんでは「訪問介護だって、できないことはない」という感じで、事業所の考え方や雇用形態によって働きやすさや自分に合う時間帯で働けることが違ってくると感じています。息子の学校が休みが多いことを話したところ、今日のように連れて来ても大丈夫だと言ってくださったので、子育て中の私にとっては本当にありがたいと感じています。 インターンシップ中の体験について かいチャレスタッフ : インターンシップ中にはどんなことをスタッフの方々と覚えていきましたか? 北口 :でこちゃんのデイサービスでは、「一緒にやりましょう」といった感じで、お料理を一緒にしたり、お散歩に行ったりなど、本当にスタッフと一緒にさまざまな経験ができたので、その点で仕事の内容が細かく伝わったと思います。インターンでここに来た時にとても楽しかったので、働いてみたいと思いました。職員の方々も、みんなが楽しそうに働いていました。制服が決まっているわけでもなく、普段着で働ける自由な雰囲気が良いと感じました。 今後の目標について かいチャレスタッフ : まだ介護職をはじめてからまだ間もないと思うのですが、今後の目標を聞かせていただいてもよいでしょうか? 北口 : 介護の仕事については今後続けていきたいと思っています。やはり子供とばかりいましたし、なかなか外に出て働くことがなかったので、まず外に出て、家族以外の人と触れ合う時間が増えたのはとても良かったです。そうすると視野が広がり、新しく勉強を始めたりしていて、介護福祉士の資格も取得したいのですが、4月から通信制の大学に入学し、社会福祉士の資格取得を目指す予定です。その傍ら、現場で働きながら経験を積み、5年後に資格を取得したいと考えています。 かいチャレスタッフ : 素晴らしい目標ですね、叶うように願っています。お話を聞かせていただきありがとうございました。 北口 : ありがとうございました。 受け入れ事業所となりのでこちゃん 管理者/介護福祉士 山田涼子さん インターンシップを受け入れてみて やはり、経験したことがないと不安が大きいと思うので、その不安を急になくすことは難しいと思います。少しずつ関わりながら経験を積み重ねて不安を取り除き、自信につなげていけば良いと思います。時間をかけて進めれば問題ないと思います。 介護職に対するプラスのイメージを持ってもらいたい 確かに、介護の仕事はほとんどの人に「大変な仕事ですね」と言われますが、私自身はそんなに大変だと感じたことはありません。特にヘルパーの仕事は一人で行かなければならないので大変だとよく聞かれますが、責任は少し感じるものの、それだけではなく一対一での面白みややりがいもあります。介護の仕事には様々な働き方があるので、それは経験しないと分からない部分が大きいと思います。 利用者さんと関わる中で教わることや一緒に楽しめること、面白くて笑い合えることなどが介護の仕事にもあるので、そういったプラス面を最初にいろいろ経験してほしいと思います。インターンシップは限られた時間だとは思いますが、楽しかったと感じたり、来てみて良かったという経験を持ち帰ってもらいたいと考えています。 4. 今回ご紹介した事業所情報(となりのでこちゃん ) 未経験者OK 資格制度あり 女性活躍 年齢不問 時間相談可 事業所名 となりのでこちゃん 看護小規模多機能型居宅介護事業所 サービス種別 地域密着型通所介護 事業所所在地 〒181-0002 東京都三鷹市牟礼6-11-2 最寄り駅 JR三鷹駅南口から京王バス ->「三鷹台団地」徒歩6分 募集職種 介護職(正社員・パート) 事業所PR ●当団体は「お困りごとからお愉しみまで」をモットーに、障がいのある子ども、ひとり親、難病の方、お年寄りと、年齢・障がい・国籍を問わず、多様なケアサービスを提供しています。●現在約30名の社員と140名を超える非常勤ヘルパーが在籍。働き方や働く時間もそれぞれのペースで可能。●個人のケアのみならず、孤立を防ぎ、人と人とのつながりや、まちづくりも大切にしており、ガレージセールや暮らしの保健室、まちイベントなども行っています。
インタビュー -
介護業界で働く先輩にインタビュー「誰もがはじめは未経験から」
Contents(目次) 「看護小規模多機能型居宅介護」とは? 【インタビュー】ITフォレストこだいら 管理者/ケアマネージャー 菊池正彦さん インターンシップからITフォレストさんへ就労したIさん 事業者情報 1. 「看護小規模多機能型居宅介護」とは? 今回インタビューをさせていただいた東京都小平市の「ITフォレストこだいら」は、各種医療施設が隣接している、看護小規模多機能型居宅介護併設の高齢者住宅住宅になります。 介護にあまり知識の無い方だと聞き慣れないかもしれない、「看護小規模多機能型居宅介護」略して「看多機」とはどういったサービスなのでしょうか。 看護と介護を一体的に提供するサービスです。 「訪問看護」と「小規模多機能型居宅介護」を組み合わせたサービスで、「通い」、「泊まり」、「訪問介護」、「訪問看護」サービスを提供します。 厚生労働省ホームページより このサービスにおいては、介護を必要としている人が一定数の方と共同生活するスタイルになります。要介護者のニーズに応じて看護や介助、生活支援などを行い、自宅でのキャリアアップや社会復帰をサポートします。また、要介護者同士の交流や友達関係の形成など、社会的な関係も形成することができます。このような環境は、要介護者が長期的に自宅で生活することができるとともに、介護者も心理的にリフレッシュすることができます。 「看護小規模多機能型居宅介護」の特徴 共同生活:要介護者は一定数の介護者と共同生活することになります。このため、要介護者同士の交流や友達関係の形成など、社会的な関係も形成することができます。 自立支援:要介護者が自宅で生活することを可能にするために、医療的な看護や日常生活支援、介助などを行います。これにより、要介護者は自立した生活を送ることができるようになります。 家族や友人との繋がりの維持:要介護者は家族や友人ともつながりを保つことができます。このため、精神的な安定を維持することができます。 看護者のストレス軽減:要介護者と共同生活することにより、看護者もストレスを軽減することができます。また、要介護者同士の交流や活動なども行うことができます。 これらの特徴を活用することで、要介護者が長期的に自宅で生活することができるとともに、看護者も心理的にリフレッシュすることができます。 介護サービスの中には、「小規模多機能型居宅介護」というものもありますが、「看護小規模多機能型居宅介護」(看多機)と「小規模多機能型居宅介護」(小多機)は、同じ「小規模多機能型居宅介護」のサービスを指しますが、違いは訪問看護の機能が持っているか、持っていないかの違いです。 前者(看多機)は訪問看護のサービスも自事業所のスタッフで提供する必要があるのに対し、後者(小多機は)訪問看護サービスが必要な利用者に対しては、外部の訪問看護事業所を利用することになります。 また、看多機は要介護1から要介護5の利用者が利用できるのに対し、小多機は要支援1から要介護5の利用者が利用できます。 2. 【インタビュー】ITフォレストこだいら 管理者/ケアマネージャー 菊池正彦さん スタッフ : 本日は、よろしくお願いいたします。 菊池さん(以下敬省略) : よろしくお願いいたします。 スタッフ : 菊池さんはケアマネージャーでいらっしゃるということでしたが。 菊池 : 現在はこの事業所の管理者兼ケアマネジャーという立場で業務をしています。 スタッフ : ありがとうございます。まずは菊池さんのことについてお伺いしたいのですが、介護のお仕事をされてどれぐらいになるのでしょうか。 菊池 : 途中ブランクがあるのですが、大学卒業後から40歳ぐらいまで、特別養護老人ホームで働いていましたので、およそ20年程。その後、システム関係を扱っている会社に転職をしたのですが、 ちょっとしたことをきっかけに、また、声をかけられ介護の業界に戻ってきた形になります。介護業界に戻ってきて10年間なので、全体で30年ほどになります。 スタッフ : 色々な管理をされていて、システム関係の会社で働いていたときの知識が、介護の現場にも生きているんですね。 菊池 : そうですね、いろいろなケースで役には立っていると思います。 スタッフ : 管理者というポジションにあってどういったお仕事が基本になるのでしょうか。 菊池 : そうですね、サービスの質の向上や利用者のニーズにはなるべく応えられるるように、その方法をスタッフと一緒に考えることや、利用者が安心・安全に生活できる環境を整えていくことが基本にあります。 それとは別に、スタッフの方の労働条件のことやスキルの向上にも携わっていたり、本当に幅の広い領域を見ることになります。 スタッフ : 施設についてもお聞きしたいのですが、施設に入ったときの第一印象は非常に「綺麗」だと感じました。また、自動販売機が設置されていたり、カフェスペースがあったり、利用者だけでなく働くスタッフのためにもよい環境が整っていると感じました。 菊池 : 実は、私もここに最初に来たときに驚いたのが、職員の環境がとても充実していると感じました。職員のための広い休憩室や、電子レンジやポットなど、今までいた施設では無かったものなので、働く人のことを意識して作られています。この、働く人のことを考えてくれていることは、普段勤務していても、安心感があります。 スタッフ : 素晴らしいですね。やはりどんな方でも、綺麗で働きやすい環境の方が、明るく人に接しやすくなると思います。次に、看護多小規模多機能型居宅介護という施設の機能についてお伺いしたいと思います。 介護施設には様々な種類があるなかで、他の施設との違いや特徴を教えていただければと思います。 看護小規模多機能型居宅介護の特徴について 菊池 : 介護保険制度にはケアマネジャーがいます。ケアマネジャーはプランを作成し、訪問介護ならばヘルパーステーション、訪問看護ならばナースステーション、デイサービスならばデイサービス事業所、ショートステイならショートステイ事業所に依頼を出します。その後、サービスが自宅に提供されたり、利用者が利用することができます。これが介護保険制度のもともとの流れです。 簡単にいうと、それをひとつにまとめたものが看護小規模多機能型居宅介護(※看多機)や、小規模多機能型居宅介護(小多機)というサービスです。 一番のメリットは、情報の収集が容易な点です。例えば、働きながら介護をする人や、高齢者を介護する家庭に訪問する際に、現在の状況や情報を、ケアマネジャー、看護師、介護スタッフにすぐに伝えることができます。介護者が高齢であった場合、介護者自身が入院する必要があり、家に帰れない場合、馴染みのあるデイサービスに泊まれず、新しい短期入所先を探す必要があります。このような状況になったとき、初めて訪れる場所で過ごすことに不安や家族の懸念も生じますが、看護小規模多機能型居宅介護の場合は、馴染みのあるところで、親しみのあるスタッフがいるため、安心です。このようなメリットがあります。 スタッフ : 確かに、そういった状況では利用者は安心できますね。 菊池 : ただ、このサービスを使った場合、他の介護保険サービスが使えなくなってしまうといった、そういう制約もあります。 本当はリハビリに特化したデイサービスに行きたいけれど、私達のサービスを利用した場合、そちらのサービスは介護保険では使えなくなってしまう。メリットとデメリットがはっきりしているんです。 実際の利用者はどんな方々? スタッフ: 実際にはどのような状況の利用者さんがいらっしゃるのでしょうか? 菊池: その方はもうお亡くなりになられましたが、ご主人が奥様の介護をされていました。週に3日程こちらに通っていたのですが、その他の日はご自宅でご主人が介護をされていました。私たちは週に1度、お宅に訪問してお手伝いをすることをしていましたが、奥様だけでなく、ご主人のストレスや疲れがたまっていないか体調を確認して、疲れがたまっているようであれば、こちらからお声がけをして奥様にお泊りしていただくように促し、ご主人に休んでいただける状況を作ったりすることもあります。 別のご家庭では、奥様がご主人のことを介護していたのですが、介護をすることがとてもしんどいときには、こちらに泊まってもらい、病院に入院し退院する際も、そのままご自宅へ帰られることは不安なので、帰れる状態になるまでは、こちらに泊まってもらうなどのケアを行うこともありました。 スタッフ: 利用者とそのご家族の様子を見て、最善のケアを行っていることを聞いてとても感銘を受けました。素晴らしいお仕事ですね。 スタッフ: 小規模看多機では、様々なお仕事があると思うのですが、それぞれのスタッフの方々のお仕事はどのような割り振りになるのでしょうか。 菊池 : 実は、ここは、ほぼ分業制のようになっています。夜勤専従の方、早番だけの方。全てをこなせる常勤、非常勤の方、送迎スタッフ。それぞれのスタッフの方々の役割を見ながらシフト表に反映させていっています。 どのような人材にインターンシップに応募してほしいか スタッフ: どのような方にどんどん入ってきてほしいなどがございましたら、教えていただけますでしょうか。 菊池 : 私の経験上、資格の有無は関係がなくて、やはり社会人経験があったうえでこの業界に興味を持って入ってきてくれた方の成長がとても早いように思います。そういった方を、育てていき事業所の戦力としていく取り組みがしたいと考えています。 私も介護の仕事をはじめたときは、大学卒業後すぐでした。最初は、始めて知ることに対する驚きや大変さもあって続けられるかなと考えたこともあったのですが、ただ、やはり達成感と充実感があったことが大きいと思います。介護のお仕事は、嫌なこと辛いことだけではないんです。 とくに介護は、自分の両親や祖父、身の回りの方々もいつかは関わる部分ですので、特別なことではないように感じます。あとは、自分がどれぐらい頑張れるのかだけだと思います。 スタッフ: いろいろとお話を聞かせていただいて、とても勉強になりました。ありがとうございました。 3. インターンシップを経験し、ITフォレストこだいらに就労することになったIさんの場合 インターンシップに参加したきっかけ 私の両親はもう他界しているのですが、実家の整理をしていると、両親のしていた仕事の書類などを見つけて、ふとその時、もっと両親に何かできることがあったのではないかと思ったんです。それを友人に話すと、東京都で介護チャレンジインターンシップという事業が最近始まったことを教えられました。私は、介護に関して知識があまりにもなかったので、なにか高齢の方に接する仕事をやってみたいような気がするという程度の気持ちで、申し込んでみました。本当に介護に対する知識も経験も無かったので、自分に適しているのかどうか分かる、良い機会かもしれないと思いました。 介護に対する知識は以前からありましたか? 「デイサービス」や「特養」などの言葉は聞いたことがありますが、その意味や役割については考えたことがありませんでした。介護職という言葉だけでなんとなく介護の仕事のイメージを持っていましたが、「かいチャレ」のインターンシップで初めて行った施設は「デイサービス」と「特養」が同じ施設に入っていて、その役割や業務内容について学びました。デイサービスでは、まだ元気な方が来られますし、時には会話が通じないこともありますが、大体は楽しく会話ができていてレクリエーションなどを楽しんでいます。それに比べて、特養の方に行くとかなりのギャップがあり衝撃を受けたんです。 今まで自分は「介護」という一言でしか知らなかったんだなということに気付き、そして、どのような施設があるのか、介護とは何かといったことを少し知ることができました。それがインターンシップで得られたものだと思います。 インターンシップを経験して実際にこの仕事をしてみようと思ったのはなぜですか? 私はインターンシップで2つの施設に行かせていただきました。初めてのインターンシップで、排泄介助などに驚きましたが、見ていくうちに慣れていきました。最初の施設の2日間のインターンシップでは、自分がその仕事ができるかどうかわからずに迷っていましたが、さらにもう1つの施設では、デイサービスやショートステイといった生活補助の仕事を見学やお手伝いをして、この施設では、利用者とコミュニケーションを取ることができて、それがとても楽しく、スタッフの方も忙しい中でもよく教えてくださって、楽しく学ぶことができました。短い時間でしたが、色々なことを学べて、努力すればできるということも分かり、もしかするとゼロからでもやれなくないかなって思えてきて、前向きな気持ちになりました。 今のお仕事で今後どのような目標がありますか? 本当に働いてらっしゃるスタッフ皆さんが、いろんなことができていて格好いいなって感じています。利用者さんとのちょっとした会話でも、クスッとさせたり和ませるのも上手なんです。それだけでなく、排泄介助や入浴介助、そういう技術も持っていて、さらに「ここも見ていたんだ」という細かなところにもよく気を使われていて、自分もそのようになりたいなと思っています。 ▼ インタビューは動画でもご視聴できます 4. 今回ご紹介した事業所情報(ITフォレストこだいら 看護小規模多機能型居宅介護事業所) ▲ 地域交流室もあり、地域の方とのコミュニケーションの場も施設内にあります。 未経験者OK シフト制 車通勤OK 設備充実の休憩室 事業所名 ITフォレストこだいら 看護小規模多機能型居宅介護事業所 サービス種別 看護小規模多機能型居宅介護 事業所所在地 〒187-0031 東京都小平市小川東町5-7-10 最寄り駅 JR武蔵野線 新小平駅より徒歩6分 西武拝島線・国分寺線 小川駅より徒歩6分 募集職種 看護師、介護職員 事業所PR ⚫ 未経験者でも安心して働けるよう、OJTでしっかりサポートする体制を整備! ⚫ 月単位のシフト制です。希望のお休みを入れることも可能! ⚫ 事業所近隣に駐車スペースを確保しているので、車通勤OK! ⚫ スタッフ休憩室は、広いスペース、冷蔵庫、レンジ、ポット、自販機設置!喫煙室も完備!
インタビュー