介護業界で働く先輩にインタビュー「介護はみんなの身近な課題」

1. 訪問介護のサービス提供責任者とは?
1. 訪問介護のサービス提供責任者とは?
「訪問介護」は下の1〜3のように、その行為に応じて3つの類型に区分されています。
1.身体介護 利用者の身体に直接接触して行われるサービス等(例:入浴介助、排せつ介助、食事介助 等)
2.生活援助 日常生活の援助であり本人の代行的に行われるサービス (例:調理、洗濯、掃除 等)
3.通院等乗降介助 通院等のための乗車又は降車の介助(乗車前・降車後の移動介 助等の一連のサービス行為を含む)
これらサービスを提供するために必要な職員も定められています。具体的には、
訪問介護員等※1 | 常勤換算方法で2.5以上※2 (※2 スタッフの数が足りているかどうかを計る指標:常勤職員の人数 + 非常勤で働く方の4週間の勤務時間 ÷ 常勤職員の勤務時間 ) |
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サービス提供責任者 | 介護福祉士、実務者研修修了者、旧介護職員基礎研修修了者、旧1級課程修了者、3年以上介護等の業 務に従事した介護職員初任者研修課程修了者 ・訪問介護員等のうち、利用者の数40人に対して1人以上 (原則として常勤専従の者であるが一部常勤職員でも可。) |
管理者 | 常勤で専ら管理業務に従事するもの |
※「訪問介護員等」 介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者、 旧介護職員基礎研修修了者、旧訪問介護員1級又は旧2級課程修了者をいう。
サービス提供責任者は「職種名・役割」であり、「サービス提供責任者(サ責)」という資格や研修があるわけではありません。
原則、訪問介護事業所の利用者の数が40人に対して常勤の方で1人以上をサービス提供責任者としなければならないと厚生労働省が基準を設けており、訪問介護事業所の業務を取りまとめ、利用者が、質の高いサービスを受けられるようにサポートすることが役割になります。
このサービス提供責任者は、事業所の利用者の人数に合わせて必要な人数が変わります。 利用者が40人以下なら1人、41人以上なら2人、と必要な人数が増えていきます。 なれるのは、介護福祉士、実務者研修修了者、(旧課程)ホームヘルパー1級課程修了者が条件となります。
2. サービス提供責任者のお仕事

では、サービス提供責任者の具体的なお仕事内容はどんなものがあるのでしょうか。主に以下の8つが挙げられます。
① 訪問介護計画の作成
利用者の状況に合わせた「訪問介護サービスの計画書」を作成します。
② 利用申込みの調整
サービスに関する相談や利用するために必要な手続きなどの調整を行います。
③ 利用者の状態変化、サービスへの意向の定期的な把握
利用者の自宅を訪問しご本人とそのご家族と面談をし、利用者の希望や日常生活の課題、お宅の状況などを把握、ヒアリングをします。
④ 居宅介護支援事業者との連携
利用者や家族とケアマネジャーが出席し、提供するサービスなどを話し合う場であるサービス担当者会議に出席し、提供する介護サービスについて情報共有をおこなったり、必要なサービスの提案や検討を行います。
⑤ 訪問介護員に対しての具体的援助方法の指示及び情報伝達
⑥ 訪問介護員の業務の実施状況の把握
提供している介護サービスに問題がないか、定期的に利用者の自宅を訪れて確認するモニタリング業務などを行います。
⑦ 訪問介護員の業務管理
訪問介護員の勤怠管理、利用者さまに合った訪問介護員の選定を行います。
⑧ 訪問介護員に対する研修、技術指導等
サービスの改善を検討したり、利用者への対応だけでなく、訪問介護員に何かあれば相談に応じ、適切なアドバイスを行います。
3. 介護事業所インタビュー

▲今回インタビューを受けていただいたのは、株式会社日本エルダリーケアサービスが運営する訪問介護事業、おおきなき大田の稲坂さん。
かいチャレスタッフ:いまはどんなお仕事をされていますか?
稲坂さん(以下敬称略):サービス提供責任者をしています。 具体的には、ケアマネジャーさん経由で新規の依頼があればその方のお宅に訪問し、どんなサービス、介助が必要かをカウンセリング、ヒアリングをします。 次に事業所内で利用者様に必要なサービスを担当者会議で検討し計画をたてます。 その後、何度か自分でご利用者様宅を訪問し実際にサービスを提供し現場やご利用者様に必要な内容を確認し、事業所のスタッフの中から担当者を選定して引き継ぐ仕事をしています。 その他、スタッフのシフト管理もしています。
かいチャレスタッフ: いまのお仕事を始めるきっかけは何かありましたか?
稲坂:以前は清掃会社に勤めて飲食店の清掃を担当していたのですが、 コロナの影響によって清掃現場の数が激減したタイミングでいまの事業所で管理者をしている幼馴染から誘われたこと、姉も介護の仕事をしていてもともと介護のお仕事に興味もあったこともあり、面接へ伺ったのがきっかけです。
かいチャレスタッフ:働き始めてからはどんな流れで仕事を覚えていきましたか?
稲坂:まずは、先輩の現場へ同行し、仕事の流れを見学するところからでした。 次に先輩の担当する現場で実際に補助的な業務を一緒にさせてもらい、慣れてきた段階で責任者から独り立ちできるかどうか確認が入り、自分自身で独り立ちできると確信を持てたときに、利用者の担当を任せて頂きました。
かいチャレスタッフ:いまはサービス提供責任者の役職をされていますが、どんな経緯で今の役職になられたんでしょうか
稲坂: 私の場合は、まずは面接後に事業所さんに介護職員初任者研修のお誘い、手配をしていただき、1か月ほど学校に通いました。
今は、リモートで授業を受けられるクラスもあるそうですが、私はコロナの出始めだったので通いでした。 その後にも、会社から介護福祉士実務者研修の受講要件に該当するので受講してみては、とお誘いがあり、この介護福祉士実務者研修を修了するとサービス提供責任者にもなれるとのこともあり、受講させてもらいました。
介護職員初任者研修の授業の中でも、資格取得や現場での経験に応じてキャリアアップが図れる点は聞いていて、その後実際に現場で働き始めてみて、もっと学びたい、資格取得やキャリアアップをしていきたいという思いはありました。
かいチャレスタッフ: サービス提供責任者って難しそうなお仕事だなと思うんですが実際にはいかがでしょうか?
稲坂:日々難しいことばかりですが、大変さは現場のヘルパーさんとそれほど変わりはないです。利用者さんのことを考えて、どんなサービスが必要か、どうすれば利用者さんの為になるか、どんなスタッフならこの利用者さんと合うかなど、利用者さんに合わせる点は一緒です。 ただ、責任を負う重圧に応えるだけの器量がまだ私に備わってないので、上司である施設長(管理者)に補助、フォローして頂いてやれていると思います。
かいチャレスタッフ:介護業界にはいろんなサービスがあると思いますが、訪問介護のよいところはありますか?
稲坂:ほかの通所や入所を経験していないので語弊があるかもしれませんが、訪問介護は私としては「真髄」だなと思っています。その人らしい生活をするためのお手伝いをすること、それに尽きるということです。
利用者様はご自宅で生活してきた、本当だったらずっと自分の家で末永く安心して暮らしたい、という一番の希望に近いところが訪問介護だと思っています。利用者さんの一番理想にかなっているお仕事をさせてもらってる点は真髄かな、と思っています。
ほかにも、家族だったら介護は大変だけど、私たちだったら苦労を思わないで介助ができる。 家族が介助するのはすごく大変なことだと現場に出ていて本当に実感があります。 1年365日のうち、ご家族に代わってちょっとの合間をお手伝いできて、ご家族を助けられるところも良いところだと思います。
かいチャレスタッフ:稲坂さんの思い、お話を聞いているとなんだか私も働いてみたくなります。介護のお仕事って本当に未経験でも大丈夫なんですか?
稲坂:私は訪問介護しか経験がないですが、身体介助はおむつの交換、入浴の介助は体を支える必要があり事故のないようにという点からまったく経験なく資格もない方となると難しいですが、 そこは段階を踏まえて学ばせてもらえて、先輩や上司の仕事っぷりを見て見様見真似でやってみて、研修などで学んだことと実際の現場が違うことだらけ、ということを身をもって体験しながら現場毎、利用者さん毎に慣れていけば大丈夫だと思います。
かいチャレスタッフ:これから未経験だけどやってみようと思っている方へアドバイスはありますか?
稲坂:どんな仕事をしていても介護って、皆さんの身近な課題で皆さんが味わうことだから、知っておいた方が絶対にいい。 将来の仕事にしようと思わなくても知っておくにはすごくいい業界。 専業主婦やちっちゃい子がいるお母さんでも短時間だけシフトで働けたり、皆さんの生活の形態に合わせて働けますし、私も親がいつ何時介護しなければならないことになるかもしれない。 そんな身近なテーマ、課題をお給料をもらいながら経験して学べるところが良いと思います。
かいチャレスタッフ:素敵なお話ありがとうございます。
4. 介護のお仕事のキャリアアップ
稲坂さんのお話にもあった介護業界のキャリアアップは、主に3つの方法があります。
・新たな資格取得を目指す(介護職員初任者研修や実務者研修)
・より高度な資格を取得する
・サービス提供責任者、管理者
厚生労働省の介護職員を対象とした令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果よると、平均給与が資格の有無によって変わることがわかります。
保有資格 | 平均給与 |
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介護職員初任者研修 | 30万1,210円 |
実務者研修 | 30万3,230円 |
介護福祉士 | 32万9,250円 |
資格なし | 27万5,920円 |
▼ インタビューは動画でもご視聴できます
5. 事業所紹介

▲(左)株式会社日本エルダリーケアサービス 事業本部人材採用部 部長 山田さん
山田さんからの介護職を希望する未経験者へのアドバイス
介護はよく、在宅介護や施設介護を一括りにされてしまう側面があるのですが、実は明確に違っています。
自分の家族が介護サービスを利用する立場に立ってみるとよく分かるのですが、ご家族のほとんどの方が施設ではなく在宅で暮らしていってほしいと願っているのではないでしょうか。
施設で暮らしているご利用者様は、基本的には「在宅で暮らせなくなってしまった人」が多く、逆に、在宅で暮らしている人は「在宅で暮らせている人」が多いということになります。
もちろん、在宅介護のご利用者様の中にも、認知症が重たくなってしまい、ご家族の名前や顔が分からないという状態の方もいらっしゃいます。それでも身体機能は家で暮らせている状態だから、このまま在宅で暮らせてあげたいという思いを持っている方のケアを私達ができることは、やりがいにも繋がると思います。
とくに、介護職未経験者の方には、このことを知っていただければと思います。

- シフト制
- 各種手当あり
- 年齢不問
- 時間相談可
- 未経験OK
- 資格制度あり
事業所名 | おおきなき大田 |
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事業所所在地 | 〒144-0045 東京都大田区南六郷2-20-2 コアパレス・K貸店舗A 1階 |
最寄り駅 | 京浜急行本線 雑色駅 徒歩10分 |
企業url | http://www.elderly.jp/ |
事業所PR | 働きやすい会社で長く働きたい方 ▶職員の約30%が勤続10年以上、職員の約50%が勤続5年以上。 働きやすい環境を整えた弊社の勤続年数は業界平均1.5倍です。 どんどん成長していきたい方 ▶現場経験後、勤務年数に関わらずキャリアアップが可能です。 積極的に声を挙げる職員を応援します。 プライベートを大事にしたい方 ▶訪問・通所ともに夜勤がないので、オンオフをしっかり切り替えられます。 生活リズムを崩さずライフワークバランスを充実させることができます。 |




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6月28日(土)せたがや 福祉のしごと 入門講座、相談・面接会
6月28日(土)せたがや 福祉のしごと 入門講座、相談・面接会 世田谷区が開催する【せたがや 福祉のしごと 入門講座、相談・面接会】のお知らせ 介護や福祉のお仕事に興味がある方、資格や経験がない方でもぜひ、お気軽にご参加くださいませ。 【せたがや 福祉のしごと 入門講座、相談・面接会】 ※参加無料! ・日程 令和7年6月28日(土) ・時間 午前の部 10:00~13:00 午後の部 13:30~16:30 《入門講座・座談会(動画上映)》 午前の部 10:00~11:00 午後の部 13:30~14:30 《相談・面接会》 午前の部 11:00~13:00 午後の部 14:30~16:30 《展示・体験》 11:00~16:30 ①福祉用具の展示・体験 ②KAiGO PRiDE@SETAGAYA写真展 ③情報発信コーナー(関連資料・ビデオ) ・会場 北沢タウンホール (東京都世田谷区北沢2-8-18 北沢総合支所2階 下北沢から徒歩5分) ■北沢タウンホール https://www.setagaya.co.jp/kuminkaikan/kitazawatownhall/ ■ご参加者向けチラシ https://www.tcsw.tvac.or.jp/jinzai/documents/0628.pdf ■HP https://www.setagaya-jinzai.jp/ 〈主催〉世田谷区福祉人材育成・研修センター ―問い合わせ先― 世田谷区福祉人材育成・研修センター 03-6379-4280
お知らせ -
介護業界で働く先輩にインタビュー「新しいことにチャレンジできる」
Contents(目次) 1. 介護支援専門員(ケアマネージャー)とは? 2. 【インタビュー】NPO法人グレースケア となりのでこちゃん 北口夏代さん 受け入れ事業所となりのでこちゃん 管理者/介護福祉士 山田涼子さん 事業者情報 1. 介護支援専門員とは? 介護職の中でも、介護支援専門員(ケアマネージャー)という職種は、よくお聞きするのではないでしょうか? 介護支援専門員とは、要介護者や要支援者の人の相談や心身の状況に応じるとともに、サービス(訪問介護、デイサービスなど)を受けられるようにケアプラン(介護サービス等の提供についての計画)の作成や市町村・サービス事業者・施設等との連絡調整を行う者とされています。また、要介護者や要支援者の人が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識・技術を有するものとして介護支援専門員証の交付を受けた者とされています。 厚生労働省ホームページより 具体的なケアマネージャーのお仕事の流れ ① 利用者のニーズの把握: 利用者や家族との面談を通じて、利用者の生活状況やニーズ、希望を把握します。 ② ケアプランの作成: 利用者のニーズに応じた介護サービスの計画を立案し、家族や関係者と協議して最終的なケアプランを作成します。ケアプランには、必要なサービスや介護の目標、期間、実施する担当者などが明記されます。 ③ サービス提供者との連携: ケアプランに基づいて、適切なサービス提供者(ホームヘルパーやデイサービス、訪問看護など)を選定し、彼らと連携してサービスを実施します。 ④ ケアプランの実施・評価・改善: ケアプランが実施されている間、ケアマネージャーは定期的に利用者の状況を確認し、サービスの質や適切性を評価します。必要に応じて、ケアプランを改善・見直し、サービス提供者と協力して利用者に最適なサポートを継続的に提供します。 ⑤ 情報提供・相談支援: 利用者や家族に対して、介護に関する情報提供や相談支援を行います。これには、利用可能なサービスや制度、介護の方法など、さまざまな情報が含まれます。 ⑥ 緊急対応 : 利用者の状況が急変した場合や緊急事態が発生した際には、ケアマネージャーが迅速に対応し、適切なサポートを提供します。 ⑦ ドキュメンテーション : ケアマネージャーは、利用者のケアプランやサービスの実施状況、評価結果などを記録し、必要に応じて関係者と共有します。これにより、利用者の状況の把握やサービスの改善が円滑に行われます。 ケアマネージャーの仕事は、利用者の生活をサポートするための多岐にわたる業務を行っています。そのため、コミュニケーション能力や問題解決能力、組織力などが求められる職種です。また、利用者のニーズや制度が変化することも多いため、常に最新の情報をキャッチアップし、柔軟な対応ができることも重要です。 2. 【インタビュー】NPO法人グレースケア となりのでこちゃん 北口夏代さん 今回は、NPO法人グレースケア となりのでこちゃんにお伺いし、かいチャレのインターンシップを通して入職した北口さんにインタビューを行いました。 介護職を目指したきっかけ かいチャレスタッフ : 本日は、よろしくお願いいたします。 北口さん(以下敬省略) : よろしくお願いいたします。 かいチャレスタッフ : 北口さんが、かいチャレに応募したきっかけを教えて下さい。 北口 : 姉がケアマネージャーをしていて、でもあまり介護の仕事について話したりしたことがなかったんですが、一昨年、父が介護が必要な状態になって、その時に介護の方々にとてもお世話になりました。それをきっかけに、介護の仕事は本当に素晴らしいと感じるようになりました。 かいチャレスタッフ : 介護職に対して良いイメージがもともとあったということでしょうか? 北口 : もともとのイメージはあまりポジティブではなかったのですが、実際にお世話になってみて、その仕事の大切さを感じました。介護の仕事は家族にとって本当にありがたいものです。介護の仕事をしている方々は、心から感謝できる存在でしたので、それが素晴らしい仕事だと思いました。 かいチャレスタッフ : その後、介護のお仕事を探していたということですね。 北口 : となりのでこちゃんとは違うんですけども、自宅から近いデイサービスが条件に合っていたので、応募したいと思っていました。しかし、未経験だと思うとなかなか勇気が出ず、TOKYOかいごチャレンジの事業を知って、何かサポートがあればチャレンジしやすいと思い、それを通じて参加しました。 かいチャレスタッフ : なるほど、確かに経験の無い業界に、いきなり応募するのは勇気が要りますよね。 子育てと仕事の両立 かいチャレスタッフ : 現在、お子さんがいらっしゃると思うのですが、仕事と子育ての両立という観点から現在どう感じてらっしゃいますでしょうか? 北口 : はい。子供が生まれる前は、違う仕事をしていたのですが、子供が生まれてからは全く仕事をしていませんでした。子供が小学校に入って少し時間ができるようになったこともあり、この仕事を始めるようになったのですが、現在は、働く日が週に1回で、しかも午前中しかいないので、その点では、とても融通してもらっていると感じています。子供の具合が悪いときなども全然大丈夫と言っていただけたので、とても安心して働ける場所だと思っています。 かいチャレスタッフ : 子育て中でも、自分に合った働き方ができる場所があるということですね。 北口 : 最初にインターンシップで訪れた事業所では、訪問介護の場合は、訪問予定を変更できないため急なお休みがあったりしてしまうと難しいという感じでした。特別養護老人ホームでは夜勤があるためできないといった感じで、子供がいることでできない仕事が介護業界にもたくさんあると教えていただんです。それに対して、となりのでこちゃんでは「訪問介護だって、できないことはない」という感じで、事業所の考え方や雇用形態によって働きやすさや自分に合う時間帯で働けることが違ってくると感じています。息子の学校が休みが多いことを話したところ、今日のように連れて来ても大丈夫だと言ってくださったので、子育て中の私にとっては本当にありがたいと感じています。 インターンシップ中の体験について かいチャレスタッフ : インターンシップ中にはどんなことをスタッフの方々と覚えていきましたか? 北口 :でこちゃんのデイサービスでは、「一緒にやりましょう」といった感じで、お料理を一緒にしたり、お散歩に行ったりなど、本当にスタッフと一緒にさまざまな経験ができたので、その点で仕事の内容が細かく伝わったと思います。インターンでここに来た時にとても楽しかったので、働いてみたいと思いました。職員の方々も、みんなが楽しそうに働いていました。制服が決まっているわけでもなく、普段着で働ける自由な雰囲気が良いと感じました。 今後の目標について かいチャレスタッフ : まだ介護職をはじめてからまだ間もないと思うのですが、今後の目標を聞かせていただいてもよいでしょうか? 北口 : 介護の仕事については今後続けていきたいと思っています。やはり子供とばかりいましたし、なかなか外に出て働くことがなかったので、まず外に出て、家族以外の人と触れ合う時間が増えたのはとても良かったです。そうすると視野が広がり、新しく勉強を始めたりしていて、介護福祉士の資格も取得したいのですが、4月から通信制の大学に入学し、社会福祉士の資格取得を目指す予定です。その傍ら、現場で働きながら経験を積み、5年後に資格を取得したいと考えています。 かいチャレスタッフ : 素晴らしい目標ですね、叶うように願っています。お話を聞かせていただきありがとうございました。 北口 : ありがとうございました。 受け入れ事業所となりのでこちゃん 管理者/介護福祉士 山田涼子さん インターンシップを受け入れてみて やはり、経験したことがないと不安が大きいと思うので、その不安を急になくすことは難しいと思います。少しずつ関わりながら経験を積み重ねて不安を取り除き、自信につなげていけば良いと思います。時間をかけて進めれば問題ないと思います。 介護職に対するプラスのイメージを持ってもらいたい 確かに、介護の仕事はほとんどの人に「大変な仕事ですね」と言われますが、私自身はそんなに大変だと感じたことはありません。特にヘルパーの仕事は一人で行かなければならないので大変だとよく聞かれますが、責任は少し感じるものの、それだけではなく一対一での面白みややりがいもあります。介護の仕事には様々な働き方があるので、それは経験しないと分からない部分が大きいと思います。 利用者さんと関わる中で教わることや一緒に楽しめること、面白くて笑い合えることなどが介護の仕事にもあるので、そういったプラス面を最初にいろいろ経験してほしいと思います。インターンシップは限られた時間だとは思いますが、楽しかったと感じたり、来てみて良かったという経験を持ち帰ってもらいたいと考えています。 4. 今回ご紹介した事業所情報(となりのでこちゃん ) 未経験者OK 資格制度あり 女性活躍 年齢不問 時間相談可 事業所名 となりのでこちゃん 看護小規模多機能型居宅介護事業所 サービス種別 地域密着型通所介護 事業所所在地 〒181-0002 東京都三鷹市牟礼6-11-2 最寄り駅 JR三鷹駅南口から京王バス ->「三鷹台団地」徒歩6分 募集職種 介護職(正社員・パート) 事業所PR ●当団体は「お困りごとからお愉しみまで」をモットーに、障がいのある子ども、ひとり親、難病の方、お年寄りと、年齢・障がい・国籍を問わず、多様なケアサービスを提供しています。●現在約30名の社員と140名を超える非常勤ヘルパーが在籍。働き方や働く時間もそれぞれのペースで可能。●個人のケアのみならず、孤立を防ぎ、人と人とのつながりや、まちづくりも大切にしており、ガレージセールや暮らしの保健室、まちイベントなども行っています。
インタビュー -
介護業界で働く先輩にインタビュー「誰もがはじめは未経験から」
Contents(目次) 「看護小規模多機能型居宅介護」とは? 【インタビュー】ITフォレストこだいら 管理者/ケアマネージャー 菊池正彦さん インターンシップからITフォレストさんへ就労したIさん 事業者情報 1. 「看護小規模多機能型居宅介護」とは? 今回インタビューをさせていただいた東京都小平市の「ITフォレストこだいら」は、各種医療施設が隣接している、看護小規模多機能型居宅介護併設の高齢者住宅住宅になります。 介護にあまり知識の無い方だと聞き慣れないかもしれない、「看護小規模多機能型居宅介護」略して「看多機」とはどういったサービスなのでしょうか。 看護と介護を一体的に提供するサービスです。 「訪問看護」と「小規模多機能型居宅介護」を組み合わせたサービスで、「通い」、「泊まり」、「訪問介護」、「訪問看護」サービスを提供します。 厚生労働省ホームページより このサービスにおいては、介護を必要としている人が一定数の方と共同生活するスタイルになります。要介護者のニーズに応じて看護や介助、生活支援などを行い、自宅でのキャリアアップや社会復帰をサポートします。また、要介護者同士の交流や友達関係の形成など、社会的な関係も形成することができます。このような環境は、要介護者が長期的に自宅で生活することができるとともに、介護者も心理的にリフレッシュすることができます。 「看護小規模多機能型居宅介護」の特徴 共同生活:要介護者は一定数の介護者と共同生活することになります。このため、要介護者同士の交流や友達関係の形成など、社会的な関係も形成することができます。 自立支援:要介護者が自宅で生活することを可能にするために、医療的な看護や日常生活支援、介助などを行います。これにより、要介護者は自立した生活を送ることができるようになります。 家族や友人との繋がりの維持:要介護者は家族や友人ともつながりを保つことができます。このため、精神的な安定を維持することができます。 看護者のストレス軽減:要介護者と共同生活することにより、看護者もストレスを軽減することができます。また、要介護者同士の交流や活動なども行うことができます。 これらの特徴を活用することで、要介護者が長期的に自宅で生活することができるとともに、看護者も心理的にリフレッシュすることができます。 介護サービスの中には、「小規模多機能型居宅介護」というものもありますが、「看護小規模多機能型居宅介護」(看多機)と「小規模多機能型居宅介護」(小多機)は、同じ「小規模多機能型居宅介護」のサービスを指しますが、違いは訪問看護の機能が持っているか、持っていないかの違いです。 前者(看多機)は訪問看護のサービスも自事業所のスタッフで提供する必要があるのに対し、後者(小多機は)訪問看護サービスが必要な利用者に対しては、外部の訪問看護事業所を利用することになります。 また、看多機は要介護1から要介護5の利用者が利用できるのに対し、小多機は要支援1から要介護5の利用者が利用できます。 2. 【インタビュー】ITフォレストこだいら 管理者/ケアマネージャー 菊池正彦さん スタッフ : 本日は、よろしくお願いいたします。 菊池さん(以下敬省略) : よろしくお願いいたします。 スタッフ : 菊池さんはケアマネージャーでいらっしゃるということでしたが。 菊池 : 現在はこの事業所の管理者兼ケアマネジャーという立場で業務をしています。 スタッフ : ありがとうございます。まずは菊池さんのことについてお伺いしたいのですが、介護のお仕事をされてどれぐらいになるのでしょうか。 菊池 : 途中ブランクがあるのですが、大学卒業後から40歳ぐらいまで、特別養護老人ホームで働いていましたので、およそ20年程。その後、システム関係を扱っている会社に転職をしたのですが、 ちょっとしたことをきっかけに、また、声をかけられ介護の業界に戻ってきた形になります。介護業界に戻ってきて10年間なので、全体で30年ほどになります。 スタッフ : 色々な管理をされていて、システム関係の会社で働いていたときの知識が、介護の現場にも生きているんですね。 菊池 : そうですね、いろいろなケースで役には立っていると思います。 スタッフ : 管理者というポジションにあってどういったお仕事が基本になるのでしょうか。 菊池 : そうですね、サービスの質の向上や利用者のニーズにはなるべく応えられるるように、その方法をスタッフと一緒に考えることや、利用者が安心・安全に生活できる環境を整えていくことが基本にあります。 それとは別に、スタッフの方の労働条件のことやスキルの向上にも携わっていたり、本当に幅の広い領域を見ることになります。 スタッフ : 施設についてもお聞きしたいのですが、施設に入ったときの第一印象は非常に「綺麗」だと感じました。また、自動販売機が設置されていたり、カフェスペースがあったり、利用者だけでなく働くスタッフのためにもよい環境が整っていると感じました。 菊池 : 実は、私もここに最初に来たときに驚いたのが、職員の環境がとても充実していると感じました。職員のための広い休憩室や、電子レンジやポットなど、今までいた施設では無かったものなので、働く人のことを意識して作られています。この、働く人のことを考えてくれていることは、普段勤務していても、安心感があります。 スタッフ : 素晴らしいですね。やはりどんな方でも、綺麗で働きやすい環境の方が、明るく人に接しやすくなると思います。次に、看護多小規模多機能型居宅介護という施設の機能についてお伺いしたいと思います。 介護施設には様々な種類があるなかで、他の施設との違いや特徴を教えていただければと思います。 看護小規模多機能型居宅介護の特徴について 菊池 : 介護保険制度にはケアマネジャーがいます。ケアマネジャーはプランを作成し、訪問介護ならばヘルパーステーション、訪問看護ならばナースステーション、デイサービスならばデイサービス事業所、ショートステイならショートステイ事業所に依頼を出します。その後、サービスが自宅に提供されたり、利用者が利用することができます。これが介護保険制度のもともとの流れです。 簡単にいうと、それをひとつにまとめたものが看護小規模多機能型居宅介護(※看多機)や、小規模多機能型居宅介護(小多機)というサービスです。 一番のメリットは、情報の収集が容易な点です。例えば、働きながら介護をする人や、高齢者を介護する家庭に訪問する際に、現在の状況や情報を、ケアマネジャー、看護師、介護スタッフにすぐに伝えることができます。介護者が高齢であった場合、介護者自身が入院する必要があり、家に帰れない場合、馴染みのあるデイサービスに泊まれず、新しい短期入所先を探す必要があります。このような状況になったとき、初めて訪れる場所で過ごすことに不安や家族の懸念も生じますが、看護小規模多機能型居宅介護の場合は、馴染みのあるところで、親しみのあるスタッフがいるため、安心です。このようなメリットがあります。 スタッフ : 確かに、そういった状況では利用者は安心できますね。 菊池 : ただ、このサービスを使った場合、他の介護保険サービスが使えなくなってしまうといった、そういう制約もあります。 本当はリハビリに特化したデイサービスに行きたいけれど、私達のサービスを利用した場合、そちらのサービスは介護保険では使えなくなってしまう。メリットとデメリットがはっきりしているんです。 実際の利用者はどんな方々? スタッフ: 実際にはどのような状況の利用者さんがいらっしゃるのでしょうか? 菊池: その方はもうお亡くなりになられましたが、ご主人が奥様の介護をされていました。週に3日程こちらに通っていたのですが、その他の日はご自宅でご主人が介護をされていました。私たちは週に1度、お宅に訪問してお手伝いをすることをしていましたが、奥様だけでなく、ご主人のストレスや疲れがたまっていないか体調を確認して、疲れがたまっているようであれば、こちらからお声がけをして奥様にお泊りしていただくように促し、ご主人に休んでいただける状況を作ったりすることもあります。 別のご家庭では、奥様がご主人のことを介護していたのですが、介護をすることがとてもしんどいときには、こちらに泊まってもらい、病院に入院し退院する際も、そのままご自宅へ帰られることは不安なので、帰れる状態になるまでは、こちらに泊まってもらうなどのケアを行うこともありました。 スタッフ: 利用者とそのご家族の様子を見て、最善のケアを行っていることを聞いてとても感銘を受けました。素晴らしいお仕事ですね。 スタッフ: 小規模看多機では、様々なお仕事があると思うのですが、それぞれのスタッフの方々のお仕事はどのような割り振りになるのでしょうか。 菊池 : 実は、ここは、ほぼ分業制のようになっています。夜勤専従の方、早番だけの方。全てをこなせる常勤、非常勤の方、送迎スタッフ。それぞれのスタッフの方々の役割を見ながらシフト表に反映させていっています。 どのような人材にインターンシップに応募してほしいか スタッフ: どのような方にどんどん入ってきてほしいなどがございましたら、教えていただけますでしょうか。 菊池 : 私の経験上、資格の有無は関係がなくて、やはり社会人経験があったうえでこの業界に興味を持って入ってきてくれた方の成長がとても早いように思います。そういった方を、育てていき事業所の戦力としていく取り組みがしたいと考えています。 私も介護の仕事をはじめたときは、大学卒業後すぐでした。最初は、始めて知ることに対する驚きや大変さもあって続けられるかなと考えたこともあったのですが、ただ、やはり達成感と充実感があったことが大きいと思います。介護のお仕事は、嫌なこと辛いことだけではないんです。 とくに介護は、自分の両親や祖父、身の回りの方々もいつかは関わる部分ですので、特別なことではないように感じます。あとは、自分がどれぐらい頑張れるのかだけだと思います。 スタッフ: いろいろとお話を聞かせていただいて、とても勉強になりました。ありがとうございました。 3. インターンシップを経験し、ITフォレストこだいらに就労することになったIさんの場合 インターンシップに参加したきっかけ 私の両親はもう他界しているのですが、実家の整理をしていると、両親のしていた仕事の書類などを見つけて、ふとその時、もっと両親に何かできることがあったのではないかと思ったんです。それを友人に話すと、東京都で介護チャレンジインターンシップという事業が最近始まったことを教えられました。私は、介護に関して知識があまりにもなかったので、なにか高齢の方に接する仕事をやってみたいような気がするという程度の気持ちで、申し込んでみました。本当に介護に対する知識も経験も無かったので、自分に適しているのかどうか分かる、良い機会かもしれないと思いました。 介護に対する知識は以前からありましたか? 「デイサービス」や「特養」などの言葉は聞いたことがありますが、その意味や役割については考えたことがありませんでした。介護職という言葉だけでなんとなく介護の仕事のイメージを持っていましたが、「かいチャレ」のインターンシップで初めて行った施設は「デイサービス」と「特養」が同じ施設に入っていて、その役割や業務内容について学びました。デイサービスでは、まだ元気な方が来られますし、時には会話が通じないこともありますが、大体は楽しく会話ができていてレクリエーションなどを楽しんでいます。それに比べて、特養の方に行くとかなりのギャップがあり衝撃を受けたんです。 今まで自分は「介護」という一言でしか知らなかったんだなということに気付き、そして、どのような施設があるのか、介護とは何かといったことを少し知ることができました。それがインターンシップで得られたものだと思います。 インターンシップを経験して実際にこの仕事をしてみようと思ったのはなぜですか? 私はインターンシップで2つの施設に行かせていただきました。初めてのインターンシップで、排泄介助などに驚きましたが、見ていくうちに慣れていきました。最初の施設の2日間のインターンシップでは、自分がその仕事ができるかどうかわからずに迷っていましたが、さらにもう1つの施設では、デイサービスやショートステイといった生活補助の仕事を見学やお手伝いをして、この施設では、利用者とコミュニケーションを取ることができて、それがとても楽しく、スタッフの方も忙しい中でもよく教えてくださって、楽しく学ぶことができました。短い時間でしたが、色々なことを学べて、努力すればできるということも分かり、もしかするとゼロからでもやれなくないかなって思えてきて、前向きな気持ちになりました。 今のお仕事で今後どのような目標がありますか? 本当に働いてらっしゃるスタッフ皆さんが、いろんなことができていて格好いいなって感じています。利用者さんとのちょっとした会話でも、クスッとさせたり和ませるのも上手なんです。それだけでなく、排泄介助や入浴介助、そういう技術も持っていて、さらに「ここも見ていたんだ」という細かなところにもよく気を使われていて、自分もそのようになりたいなと思っています。 ▼ インタビューは動画でもご視聴できます 4. 今回ご紹介した事業所情報(ITフォレストこだいら 看護小規模多機能型居宅介護事業所) ▲ 地域交流室もあり、地域の方とのコミュニケーションの場も施設内にあります。 未経験者OK シフト制 車通勤OK 設備充実の休憩室 事業所名 ITフォレストこだいら 看護小規模多機能型居宅介護事業所 サービス種別 看護小規模多機能型居宅介護 事業所所在地 〒187-0031 東京都小平市小川東町5-7-10 最寄り駅 JR武蔵野線 新小平駅より徒歩6分 西武拝島線・国分寺線 小川駅より徒歩6分 募集職種 看護師、介護職員 事業所PR ⚫ 未経験者でも安心して働けるよう、OJTでしっかりサポートする体制を整備! ⚫ 月単位のシフト制です。希望のお休みを入れることも可能! ⚫ 事業所近隣に駐車スペースを確保しているので、車通勤OK! ⚫ スタッフ休憩室は、広いスペース、冷蔵庫、レンジ、ポット、自販機設置!喫煙室も完備!
インタビュー